狙い
後手番の戦法です。横歩取りで先手が▲3四飛と横歩を取ると、▲2二角成と角を交換して金を取るか竜を作る狙いが生じます。△3三角はこれを防ぐ手で、ja.wikipedia は、プロの実戦で最も多く指される形としています。先手が一歩得ですが、後手は早くから飛車が働き、ja.wikipedia は互角としています。
1969年に初めてプロの公式戦で指した内藤国雄にちなんで内藤流とも、空中戦法とも呼ばれます。この本筋では飛車を8四に引いて2四をにらみ、先手は▲2六飛でそれを防いで2一の桂にも当て、後手は△2二銀と受けます。先手が▲8七歩と打つと、双方の玉は中住まいに構えます。玉を一つ上がって二枚の金の間に置く形で、後手は玉を先に動かすことが大切です。
手順は初手から一つの解説の資料によるもので、中盤はもう一つの資料が一手ずつ理由をつけて示し、別の資料の図もそれと一致しますが、最後の五手の資料は一つです。飛車を引く前に△2二銀と上がると、△8五飛と引く道が残ります。それが中座飛車です。
先手の十七手目には、飛車を3四に置いたままにする二つの指し方、青野流と勇気流があり、それぞれ個別のページがあります。
組み方
双方の指し手を並べてあります。この戦法は片方だけで組める形ではなく、相手がそう応じて初めて成立する戦型なので、先手の手だけを並べても手順としては嘘になります。
一手ずつ進めるか、再生を押してください。
指し手をタップするとその局面に飛びます。盤を選ぶと矢印キーも使えます。
全手順と、その理由
| # | 先手 | 後手 | 狙い |
|---|---|---|---|
| 1 | ▲7六歩 7g7f | △3四歩 3c3d | 先手が角道を開けます。 角道を開けます。 |
| 3 | ▲2六歩 2g2f | △8四歩 8c8d | 先手が飛車先の歩を突きます。 飛車先の歩を突きます。 |
| 5 | ▲2五歩 2f2e | △8五歩 8d8e | 先手は▲2五歩。 △8五歩。 |
| 7 | ▲7八金 6i7h | △3二金 4a3b | 先手は▲7八金で角の頭を守ります。 △3二金で、こちらも角の頭を守ります。 |
| 9 | ▲2四歩 2e2d | △同歩 2c2d | 先手が▲2四歩と突いて歩を交換しにきます。 取ります。 |
| 11 | ▲同飛 2h2d | △8六歩 8e8f | 先手は飛車で取り返します。 こちらも8筋の歩を交換します。 |
| 13 | ▲同歩 8g8f | △同飛 8b8f | 先手が取ります。 飛車で取り返します。 |
| 15 | ▲3四飛 2d3d | △3三角 2b3c | 先手は▲3四飛と横歩を取ります。次に▲2二角成と角を交換すれば、金を取るか竜を作る狙いがあります。 戦法の一手、△3三角で角交換を防ぎます。 |
| 17 | ▲3六飛 3d3f | △8四飛 8f8d | 先手は▲3六飛と引き、7六の歩を守ります。 飛車を8四に引きます。ここから2四をにらみます。 |
| 19 | ▲2六飛 3f2f | △2二銀 3a2b | 先手の▲2六飛がそれを防ぎ、2一の桂に当てます。 △2二銀で桂の前をふさぎます。 |
| 21 | ▲8七歩 P*8g | △5二玉 5a5b | 先手は▲8七歩と打ちます。△8八角成▲同銀△4四角の筋を消す手です。 △5二玉で中住まいにします。これがないと、先手は▲3三角成から▲2一角と打って駒得します。玉が5二にいれば、▲2一角には△3一金で対応できます。 |
| 23 | ▲5八玉 5i5h | △7二金 6a7b | 先手も▲5八玉で中住まいにします。 右の金を7二へ。 |
| 25 | ▲3八金 4i3h | △6二銀 7a6b | 先手は右の金を3八へ。 右の銀を6二へ。 |
| 27 | ▲4八銀 3i4h | △9四歩 9c9d | 先手は右の銀を4八へ。双方が中住まいに構えました。 端歩を突きます。 |
| 29 | ▲9六歩 9g9f | △7四飛 8d7d | 先手も端歩を突き返します。 △7四飛。7六の歩に当てて、先手の歩を押さえ込みます。 |
| 31 | ▲1六歩 1g1f | △1四歩 1c1d | 先手がもう一方の端歩を突きます。 こちらも突き返します。資料の手順はここまでです。 |
駒組みのあとの指し方
- 先手が横歩を取ったら、すぐに△3三角と上がります。
- 飛車を8四に引き、2四をにらみます。
- 先手の▲2六飛には△2二銀と受けます。
- 何よりも先に玉を5二に上がり、それから右の金を7二、右の銀を6二へ。
- △7四飛と回って先手の歩を押さえ込みます。
気をつけること
- 玉の位置。玉がまだ5二にいないと、先手に▲3三角成から▲2一角と打たれて駒損します。玉が5二にいれば△3一金で対応できます。
- 先手の▲8七歩は、△8八角成▲同銀△4四角の筋を防ぐ手です。この歩がなければ、その筋はこちらのものです。
- 先手の十七手目にはほかの指し方もあります。▲5八玉(青野流)と▲6八玉(勇気流)は飛車を3四に置いたままにします。
どんな相手に指すか
先手は一歩得を保ったまま、飛車を3六、さらに2六に引き、▲8七歩と打って、金を3八、銀を4八に置く中住まいに構えます。この手順の後について、資料は二つの進め方を示しています。
銀冠をめざす▲7七角と、すぐに▲8六歩と突いて端から攻める指し方です。
コンピュータ相手に指してみる。
アプリのコンピュータは、レベル9から12が四間飛車と矢倉の二つを定跡どおりに指し、Mino のレベルは人が指す序盤を指します。対局後の検討では、どの手で定跡を外れたかがわかります。まず手順を、次に狙いを試してください。