ルール · 持ち駒
取った駒は、また使えます。
チェスでは取られた駒はそのまま盤を去ります。将棋では持ち主が変わります。取った駒は自分の駒台で待ち、手番であれば空いているマスに打つことができ、それが一手になります。将棋がほかのゲームと違って見える理由は、ほとんどこの一つの決まりから来ています。
持ち駒のルール
駒を取ると、その駒は自分の持ち駒になります。盤の横の駒台に表を上にして置くので、相手からも何を持っているかが見えます。以降の手番では、盤上の駒を動かす代わりに、持ち駒を一枚、空いているマスに打つことができます。それで一手です。打った駒は自分の向きになり、成っていない状態で戻ります。龍を取っても、打つときはただの飛車です。
打つ手で駒を取ることはできません(打てるのは空きマスだけです)。敵陣に打っても、その場で成ることはできません。打って王手をかけることはできますし、王手に対する合駒として打つこともできます。盤に置かれたあとは普通の駒で、動き、駒を取り、成ることもできます。
打ってはいけない四つの場合
1. 二歩
同じ筋に自分の歩がすでにあるとき、その筋へ歩を打つことはできません。と金は歩として数えないので、成ってしまえばその筋はまた空きます。実戦で反則負けになる形はこれが一番多く、それも当然で、持ち駒として一番多く手にするのが歩だからです。
2. 行き所のない駒
歩と香は一段目に、桂は一段目と二段目に打てません。打ってしまうと、そこから先は一手も動かせないからです。ほかの駒は、空いているマスならどこにでも打てます。
3. 打ち歩詰め
歩を打って詰ますことはできません。歩を打って王手をかけるのは構いませんし、盤上の歩を一つ突いて詰ますのも問題ありません。禁じられているのは、打った歩がそのまま詰みになる手だけです。古くて妙な決まりですが、終盤では持ち駒の歩しか攻め手が残っていない場面が多く、思っているよりよく出てきます。
4. 自玉に王手がかかる手
ほかの手と同じです。打って王手を受けることはできますし、それが最善の受けになる場面も多いのですが、王手を放置することはできません。
これで将棋がどう変わるか
- 駒は減りません。駒を交換しても局面は簡単になりません。むしろ両方の持ち駒が増えます。削り合って裸玉にする終わり方はなく、勝負は玉への攻めで決まります。
- 玉には家がいります。駒はどこにでも現れるので、広いところに出ている玉は安全ではありません。だから囲いがあり、序盤の十手ほどを玉を囲うことに使うのが将棋の習慣です。
- 持ち駒の歩は大きい。駒の前に打てばその駒を攻め、駒の後ろに打てば成りを狙い、利きの間に打てば受けになります。一歩千金と言われるとおりです。
- 受けは安く、攻めは高い。受ける側は、攻めが来たところにちょうど駒を打てます。攻める側は、相手が打つ駒が働かないように駒を渡していくことを覚えます。
実際に打ってみる。
アプリの持ち駒のレッスンでは、金を一枚持った状態から好きなところに打てます。そのあと、持ち駒の歩に何ができるかをコンピュータが見せてくれます。