狙い
勇気流は青野流の兄弟分です。飛車を引かずに3筋の歩を伸ばし、右の桂を3七から4五へ跳ねます。違いは玉の位置で、6八の玉は7八の金を守っています。青野流では、後手が飛車で横歩を取り返すと、桂を跳ねる前に△8八角成と△7八飛成の筋を受けなければなりませんが、勇気流ではすぐに桂を跳ねられます。
マイナビの紹介記事によれば、その代わり、玉が7筋と8筋の戦いに近くなります。佐々木勇気が考え出し、2018年に発表された升田幸三賞を、青野照市の青野流とともに受賞しました。ここに並べた手順の順番を示す資料は一つで、後手の指し手は桂跳ねを許すおとなしいものです。つまりこれは考え方を示す手順であり、後手の最善ではありません。
後手の最善を資料ははっきりさせていません。玉はいちご囲いの玉の位置にいますが、この手順ではいちご囲いには組みません。
組み方
双方の指し手を並べてあります。この戦法は片方だけで組める形ではなく、相手がそう応じて初めて成立する戦型なので、先手の手だけを並べても手順としては嘘になります。
初形
一手ずつ進めるか、再生を押してください。
指し手をタップするとその局面に飛びます。盤を選ぶと矢印キーも使えます。
全手順と、その理由
| # | 先手 | 後手 | 狙い |
|---|---|---|---|
| 1 | ▲7六歩 7g7f | △3四歩 3c3d | 角道を開けます。 後手も角道を開けます。 |
| 3 | ▲2六歩 2g2f | △8四歩 8c8d | 飛車先の歩を突きます。 後手も飛車先の歩を突きます。 |
| 5 | ▲2五歩 2f2e | △8五歩 8d8e | ▲2五歩。 後手は△8五歩。 |
| 7 | ▲7八金 6i7h | △3二金 4a3b | ▲7八金で角の頭を守ります。 後手も△3二金で角の頭を守ります。 |
| 9 | ▲2四歩 2e2d | △同歩 2c2d | ▲2四歩と突いて歩を交換します。 後手が取ります。 |
| 11 | ▲同飛 2h2d | △8六歩 8e8f | 飛車で取り返します。 後手も8筋の歩を交換します。 |
| 13 | ▲同歩 8g8f | △同飛 8b8f | 歩で取ります。 後手は飛車で取り返します。 |
| 15 | ▲3四飛 2d3d | △3三角 2b3c | ▲3四飛と横歩を取ります。次に▲2二角成と角を交換すれば、金を取るか竜を作る狙いがあります。 後手は△3三角で角交換を防ぎます。 |
| 17 | ▲6八玉 5i6h | △7六飛 8f7f | 戦法の一手。▲6八玉と7八の金の隣に上がり、金を守ります。飛車は3四に置いたままです。 後手が△7六飛と横歩を取り返します。 |
| 19 | ▲3六歩 3g3f | △5二玉 5a5b | かまわず▲3六歩と突きます。 後手の玉は5二へ。 |
| 21 | ▲3七桂 2i3g | △7二金 6a7b | すぐに▲3七桂と跳ねます。玉が金を守っているので、△8八角成から飛車を7八に成り込む筋はもう成立しません。 後手は右の金を7二へ。 |
| 23 | ▲2二歩 P*2b | △同銀 3a2b | ▲2二歩と打って桂に当てます。 後手が銀で取ります。 |
| 25 | ▲4五桂 3g4e | ▲4五桂と角に当てます。角がどこへ逃げても▲3二飛成があります。資料はこの局面を先手勝勢としています。 |
駒組みのあとの指し方
- △3三角には、飛車を引かずに▲6八玉と上がります。
- 後手が飛車で横歩を取り返してきても、かまわず▲3六歩と突きます。
- ▲3七桂と跳ねます。
- ▲2二歩と打って守り駒を呼び寄せ、それから▲4五桂と角に当てます。
気をつけること
- 角交換から△2七角。6八の玉が守っていない4九の金をねらう手です。▲3八銀と受け、△4五角成に▲2四飛と出れば、▲2一飛成と▲7七角の二つの狙いが生じます。
- 玉のコビンが開いたままになる、と書く解説もあります。飛車が8四にいると、△9五角と打たれて王手飛車になります。
- ここの後手の指し手は受け身です。▲6八玉に対する後手の最善がどれかを、資料は示していません。
どんな相手に指すか
後手は飛車で横歩を取り返すか、すぐに角を交換して、玉が守っていない4九の金をねらう△2七角を打ちます。
コンピュータ相手に指してみる。
アプリのコンピュータは、レベル9から12が四間飛車と矢倉の二つを定跡どおりに指し、Mino のレベルは人が指す序盤を指します。対局後の検討では、どの手で定跡を外れたかがわかります。まず手順を、次に狙いを試してください。