Shogi Castle将棋城
詰今日の詰将棋3手詰 · 毎日一問、全員同じ問題解く →

戦法 · 嬉野流

嬉野流

初手▲6八銀から角を7九へ引き、相手が囲う前に左の銀で2筋と3筋を攻めます。

このページの内容 5狙い組み方駒組みのあとの指し方気をつけることどんな相手に指すか

居飛車(奇襲戦法)・囲いなし(玉は6九へ一つ動くだけ)・

37手目までの嬉野流987654321abcdefghi 香香 桂桂 金金 王王 角角 桂桂 香香 飛飛 銀銀 金金 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 飛飛 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 金金 銀銀 香香 桂桂 角角 玉玉 金金 桂桂 香香 銀銀 歩歩 後手の持ち駒 銀銀 歩歩 3先手の持ち駒
形。定跡を37手進めた嬉野流。要になるマスに丸をつけてあります。先手が手前で、双方の指し手を並べてあり、持ち駒も盤の上下に書いてあります。

狙い

嬉野流は、歩ではなく銀を動かして始まります。後手が△3四歩と角道を開けたあとに▲7六歩と突くと、銀がもう守っていない8八の角を取られてしまうので、角を7九へ引き、▲5六歩を突けばその角が2四の方向を見るようになります。続いて、たいていの戦法では守りに残す左の銀が、6八、5七、4六、3五と上がっていきます。

これが斜め棒銀で、飛車と角と銀がそろって後手陣の同じ隅を狙います。先手はほとんど囲いません。玉は一度だけ6九へ寄るか、5九にいたままで、相手の玉が固まる前に攻めが届かなければなりません。飛車先の歩を交換してくる居飛車に対しては、歩を8七ではなく8八に打ちます。

土下座の歩と呼ばれる手で、歩が8七にあると、後手の棒銀が8六歩、同歩、同銀と攻め込んできますが、8八に歩があれば、7八の金と歩の二枚が8七を守ります。アマチュアの嬉野宏明が考案し、天野貴元の2015年の本で広く知られるようになり、2017年に初めてプロ公式戦で指されました。

嬉野は2023年に、アマチュアとして二人目の升田幸三賞を受けています。

組み方

双方の指し手を並べてあります。この戦法は片方だけで組める形ではなく、相手がそう応じて初めて成立する戦型なので、先手の手だけを並べても手順としては嘘になります。

初形987654321abcdefghi 香香 桂桂 銀銀 金金 王王 金金 銀銀 桂桂 香香 飛飛 角角 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 歩歩 角角 飛飛 香香 桂桂 銀銀 金金 玉玉 金金 銀銀 桂桂 香香 後手の持ち駒先手の持ち駒
初形

一手ずつ進めるか、再生を押してください。

指し手をタップするとその局面に飛びます。盤を選ぶと矢印キーも使えます。

全手順と、その理由
#先手後手狙い
1▲6八銀 △3四歩 銀から動きます。ほとんどすべての対局は歩から始まります。 後手が角道を開けます。ここで▲7六歩と突くと、8八の角を取られます。
3▲7九角 △8四歩 角は銀のいた7九へ引きます。 後手は飛車先の歩を突きます。居飛車です。
5▲4八銀 △8五歩 右の銀が4八へ。
7▲7八金 △8六歩 金が7八へ上がるのは、後手が飛車先の歩を突いてきたからです。 後手が飛車先の歩を交換します。
9▲同歩 △同飛
11▲8八歩 △8二飛 8八への歩打ち、土下座の歩です。金と合わせて8七を二重に守ります。 後手の飛車が元に戻ります。
13▲2六歩 △4二銀 先手の飛車先の歩が伸びます。
15▲2五歩 △3三銀
17▲6九玉 △3二金 玉が一つ動きます。囲いはこれだけです。
19▲5六歩 △3一角 5筋の歩が角道を開けます。
21▲3六歩 △5四歩
23▲5七銀左 △6二銀 左の銀が5七へ。
25▲4六銀 △4一玉 銀が4六に着き、▲3五歩の仕掛けに備えます。
27▲3五歩 △同歩 仕掛けです。
29▲同銀 △3四歩 後手は3四に歩を打って銀に当てます。
31▲2四歩 △同歩 先手は銀への当たりにかまわず、2筋の歩を突きます。
33▲同銀 △同銀
35▲同飛 △2三歩 銀が交換になり、先手は銀を一枚持ちます。
37▲3四飛 飛車が3四の横歩を取ります。出典によれば、飛車を引く手もあります。

駒組みのあとの指し方

  • ▲6八銀、そして△3四歩には▲7九角。▲7六歩は突かないこと。7九から銀がいなくなっているので、△8八角成で角を取られます。
  • 後手が飛車先の歩を突いてきたら、金を7八へ、右の銀を4八へ。8筋の歩を交換されたら、歩を8八に打ちます。
  • 飛車先の歩を2五まで伸ばし、▲5六歩で角道を開けます。左の銀は5七から4六へ、玉は一度だけ6九へ。
  • ▲3五歩で仕掛けます。△同歩▲同銀△3四歩には銀をそのままにして▲2四歩。2四で自分の銀と相手の銀を交換するのが狙いです。
  • 銀が交換になったら、飛車で3四の横歩を取れます。そこからは、持ち駒の銀をどれだけうまく使えるかが勝負を決めます。

気をつけること

  • △4四角。知られている中で最も有力な対策で、4四の角で飛車交換を迫ります。将棋ウォーズに常駐するソフトが指し始めたもので、元の手順では受けにくい形です。新嬉野流の手順、▲6八銀△3四歩▲5六歩△8四歩▲5七銀は、先に銀を5七へ出してこれに備えます。
  • 自分の8筋への棒銀。相手の銀に段を合わせて受けます。相手の銀が四段目に来たらこちらは6六へ、五段目に来たら6五へ、のちに7六へ引いて8七を守ります。歩の交換より前に来る銀には別の受けが必要で、それは▲6六歩から始まります。
  • 自分の玉。5九の玉は4八を通る斜めの筋にいて、その銀が動いたとたんに筋が開きます。手順で玉を6九へ寄せるのはそのためです。

どんな相手に指すか

居飛車の相手はたいてい飛車先の歩を伸ばし、手薄な8筋へ棒銀を向けてきます。この戦法の本は二冊とも、その攻めに独立した節を設けています。最も評価の高い対策は、飛車交換を迫る△4四角です。

振り飛車に対しては玉を5九に置いたまま同じ斜め棒銀で攻め、四間飛車が相手なら昔からある鳥刺しの攻めになります。天野の本の書評によれば、三間飛車が難しい相手で、そこでは先に玉を囲う必要があります。

嬉野本人は、振り飛車に対して自分も中央か8筋へ飛車を振って応じることが多いそうです。

コンピュータ相手に指してみる。

アプリのコンピュータは、レベル9から12が四間飛車と矢倉の二つを定跡どおりに指し、Mino のレベルは人が指す序盤を指します。対局後の検討では、どの手で定跡を外れたかがわかります。まず手順を、次に狙いを試してください。

Google Play無料ダウンロードApp Store無料ダウンロード