狙い
後手番の戦法で、横歩取りの中でも最も激しいものの一つです。速さのために駒を損します。角を交換し、先手の飛車が2八に引いて横から8八を守れないように△2八歩を打ち、それから飛車に当てて△6七角成をねらう△4五角を打ち、8八から飛車で攻め込みます。
ja.wikipedia によれば攻め筋そのものは古く、1970年代の終わりに谷川浩司がよみがえらせ、二度、三十六手で勝ちました。その後の研究で、先手が正確に受ければ先手が良いことがわかりました。▲2四飛、脅威にかまわず打つ▲7七角、飛車交換、そして▲3六香です。
ja.wikipedia によれば、プロの将棋からはほとんど姿を消しましたが、持ち時間の短いアマチュアの将棋ではいまもよく指されます。ここの手順は先手の正しい受けを最後まで並べます。最初の二十九手は複数の資料にあり、▲8五飛からの最後の五手の資料は一つです。
組み方
双方の指し手を並べてあります。この戦法は片方だけで組める形ではなく、相手がそう応じて初めて成立する戦型なので、先手の手だけを並べても手順としては嘘になります。
初形
一手ずつ進めるか、再生を押してください。
指し手をタップするとその局面に飛びます。盤を選ぶと矢印キーも使えます。
全手順と、その理由
| # | 先手 | 後手 | 狙い |
|---|---|---|---|
| 1 | ▲7六歩 7g7f | △3四歩 3c3d | 先手が角道を開けます。 角道を開けます。 |
| 3 | ▲2六歩 2g2f | △8四歩 8c8d | 先手が飛車先の歩を突きます。 飛車先の歩を突きます。 |
| 5 | ▲2五歩 2f2e | △8五歩 8d8e | 先手は▲2五歩。 △8五歩。 |
| 7 | ▲7八金 6i7h | △3二金 4a3b | 先手は▲7八金で角の頭を守ります。 △3二金で、こちらも角の頭を守ります。 |
| 9 | ▲2四歩 2e2d | △同歩 2c2d | 先手が▲2四歩と突いて歩を交換しにきます。 取ります。 |
| 11 | ▲同飛 2h2d | △8六歩 8e8f | 先手は飛車で取り返します。 こちらも8筋の歩を交換します。 |
| 13 | ▲同歩 8g8f | △同飛 8b8f | 先手が取ります。 飛車で取り返します。 |
| 15 | ▲3四飛 2d3d | △8八角成 2b8h+ | 先手は▲3四飛と横歩を取ります。次に▲2二角成と角を交換すれば、金を取るか竜を作る狙いがあります。 すぐに角を交換します。 |
| 17 | ▲同銀 7i8h | △2八歩 P*2h | 先手は銀で取ります。 △2八歩と打ちます。銀がこれを取ると、先手の飛車は2八に引いて横から8八を守ることができなくなります。 |
| 19 | ▲同銀 3i2h | △4五角 B*4e | 銀で取ります。 戦法の一手、△4五角と打ちます。飛車に当て、△6七角成をねらいます。 |
| 21 | ▲2四飛 3d2d | △2三歩 P*2c | 先手の正しい応手、▲2四飛。▲2一飛成をねらいます。 △2三歩と打って防ぎます。 |
| 23 | ▲7七角 B*7g | △8八飛成 8f8h+ | 先手は脅威にかまわず、飛車に当てて▲7七角と打ちます。 飛車が8八の銀を取って成ります。 |
| 25 | ▲同角 7g8h | △2四歩 2c2d | 先手は角で竜を取ります。 △2四歩と先手の飛車を取ります。これで双方の飛車がなくなりました。 |
| 27 | ▲1一角成 8h1a+ | △3三桂 2a3c | 先手の角が1一の香を取って成ります。 △3三桂と跳ねます。3三には金が利いています。 |
| 29 | ▲3六香 L*3f | △同角 4e3f | 先手は▲3六香と打ち、筋の先の桂をねらいます。資料はこれを定跡としています。 △同角と香を取ります。最も強い反撃だ、と書く資料があります。 |
| 31 | ▲同歩 3g3f | △5四香 L*5d | 先手は歩で取ります。 △5四香と打ち、5七の歩をねらいます。先手が自然に▲6六角と打つと負けになります。 |
| 33 | ▲8五飛 R*8e | △4五桂 3c4e | 先手の正しい応手は▲8五飛と打つ手です。△8八飛を防ぎ、▲8一飛成もねらいます。 △4五桂と跳ねます。 |
| 35 | ▲同飛 8e4e | △5七香成 5d5g+ | 先手が飛車で取ります。 香が5七の歩を取って成ります。 |
| 37 | ▲5八歩 P*5h | 先手は▲5八歩と打って成香に当てます。1一の馬が8八に利いていて、資料は先手が良いとしています。 |
駒組みのあとの指し方
- 先手が横歩を取ったら、すぐに角を交換します。
- 角を打つ前に△2八歩を打ちます。
- △4五角と飛車に当てて打ちます。
- ▲2四飛には、△6七角成の前に△2三歩と打って受けます。
- 先手が▲7七角から飛車を交換してきたら、△2四歩と飛車を取り、△3三桂と桂を逃がします。
気をつけること
- △2八歩を入れずに角を打つこと。先手は飛車を2八に引いて横から8八を守り、攻めが消えます。
- △4五角に▲3五飛。先手が自然に指せば△6七角成から△8八飛成で後手が良い、と日本将棋連盟のコラムは書いていますが、そこで▲7七角と打つ指し方は新しい研究で先手も指せるとされています。
- ▲2四飛に、すぐ△6七角成。先手は▲2一飛成と成り込み、攻めが続きません。
- ▲3六香、△同角、▲同歩、△5四香のあと、自然な▲6六角は負けで、▲8五飛が先手の正解です。△5四香ではなく△5五香と打った場合は、同じ▲8五飛が△2五飛に引っかかり、▲6六角が正解になります。
どんな相手に指すか
先手は▲2四飛と出て▲2一飛成をねらい、飛車を引かずに▲7七角と打って飛車を交換し、▲1一角成と馬を作ります。▲3六香は筋の先の3三の桂をねらう手で、後手が角で取ると、▲8五飛が後手の△8八飛を防いで先手が良くなります。
コンピュータ相手に指してみる。
アプリのコンピュータは、レベル9から12が四間飛車と矢倉の二つを定跡どおりに指し、Mino のレベルは人が指す序盤を指します。対局後の検討では、どの手で定跡を外れたかがわかります。まず手順を、次に狙いを試してください。