狙い
後手番の戦法です。角道を開けたまま飛車を4二へ振り、先手玉が6八に上がったところで角を交換します。先手は▲同銀と取り返し、その銀は先手玉の通り道に立つことになります。後手玉は右へ、6二、7二、8二と歩いて9一の隅へ潜り、9二の香、8二の銀、7一と7二の金に囲まれます。二枚の金はどちらも銀を支えています。
角交換四間飛車の片美濃囲いを、穴熊に替えた形です。名前は白色レグホンスペシャルの略で、考案者である早稲田大学将棋部の大窪俊毅のあだ名「白色レグホン」(ニワトリの品種)から来ています。大窪は1988年春の関東大学将棋名人戦をこの戦法で制し、九局すべてで指しました。
囲いが低く戦場から遠いうえ、穴熊側の攻め筋が豊富なので、持ち時間の短いアマチュアの大会で人気があります。
組み方
双方の指し手を並べてあります。この戦法は片方だけで組める形ではなく、相手がそう応じて初めて成立する戦型なので、先手の手だけを並べても手順としては嘘になります。
初形
一手ずつ進めるか、再生を押してください。
指し手をタップするとその局面に飛びます。盤を選ぶと矢印キーも使えます。
全手順と、その理由
| # | 先手 | 後手 | 狙い |
|---|---|---|---|
| 1 | ▲7六歩 7g7f | △3四歩 3c3d | 先手が角道を開けます。 後手も角道を開け、双方の角道が通ります。 |
| 3 | ▲2六歩 2g2f | △4二飛 8b4b | 先手は飛車先の歩を突きます。居飛車です。 角道を開けたまま、まず飛車を4筋へ振ります。▲6五角の筋を防ぐためだ、と ja.wikipedia は説明しています。 |
| 5 | ▲4八銀 3i4h | △6二玉 5a6b | 後手玉が右へ歩き始めます。 |
| 7 | ▲6八玉 5i6h | △8八角成 2b8h+ | 先手玉が6八へ上がります。 ここで8八の角を取って交換します。 |
| 9 | ▲同銀 7i8h | △2二銀 3a2b | 先手は銀で取り返し、その銀は先手玉が入りたい8八に立ちます。 後手の左の銀が3三を目指して2二へ。 |
| 11 | ▲4六歩 4g4f | △3三銀 2b3c | 銀が3三に着きます。 |
| 13 | ▲4七銀 4h4g | △7二玉 6b7b | 玉を7二へ。 |
| 15 | ▲7八玉 6h7h | △8二玉 7b8b | さらに8二へ。 |
| 17 | ▲8六歩 8g8f | △9二香 9a9b | 香を9二へ上げて、穴を掘ります。 |
| 19 | ▲8七銀 8h8g | △9一玉 8b9a | 玉が9一の隅へ潜ります。 |
| 21 | ▲7七桂 8i7g | △8二銀 7a8b | 右の銀が8二でふたをします。 |
| 23 | ▲8八玉 7h8h | △7一金 6a7a | 右の金を7一へ。 |
| 25 | ▲7八金 6i7h | △5二金 4a5b | 左の金が5二へ動き出します。 |
| 27 | ▲6六歩 6g6f | △6二金寄 5b6b | 6二へ寄ります。 |
| 29 | ▲6五歩 6f6e | △2四歩 2c2d | |
| 31 | ▲6六角 B*6f | △1二香 1a1b | 先手が6六に角を打ちます。 左端の香を1二へ上げます。 |
| 33 | ▲5八金 4i5h | △7二金寄 6b7b | 金を7二へ寄せて穴熊の完成です。玉9一、香9二、銀8二、金7一・7二。 |
駒組みのあとの指し方
- 角交換の前に飛車を4筋へ振ります。▲6五角の筋を防ぐためだと ja.wikipedia は書いています。
- 先手玉が6八に上がってから角を交換し、先手に銀で取り返させます。
- 穴熊に囲います。玉を9一へ、香を9二へ、銀を8二へ、金を7一と7二へ。
- 堅い囲いを背景に攻めます。4筋から押し上げるより、飛車を相手の飛車先の筋へ振り直して攻めるのが普通です。
気をつけること
- 角打ちです。穴熊は金銀を片側に集め、しかも双方が角を持っています。
- 持久戦です。攻め駒がなく陣形が飽和してしまうと、自陣に打たれた角が止めにくくなります。
どんな相手に指すか
居飛車です。この戦法の本『角交換振り穴スペシャル』は、先手の居飛車穴熊、銀冠、矢倉の三つを取り上げ、そのどれに対しても振り飛車側が戦えるとしています。
コンピュータ相手に指してみる。
アプリのコンピュータは、レベル9から12が四間飛車と矢倉の二つを定跡どおりに指し、Mino のレベルは人が指す序盤を指します。対局後の検討では、どの手で定跡を外れたかがわかります。まず手順を、次に狙いを試してください。