組み方
駒の配置は片美濃囲いと同じで、玉2八、銀3八、金4九、隅の桂と香は元の位置です。足りないのは歩一枚です。先手は囲う前に飛車先の歩を伸ばして交換したので、2筋には先手の歩が一枚も残っていません。3八の銀と4九の金は互いに支え合い、銀は玉の頭の2七にも利いていますが、そこに歩はありません。
一手ずつ
歩は交換でしか盤から消えないので、双方の指し手を初形から並べます。最初の二十二手は将棋大図書館(shogilounge.com)が記録する相掛かりの手順で、このサイトの中原流早繰り銀の出だしと同じです。先手は七手目から九手目で飛車先の歩を交換し、十三手目に銀を3八へ上げます。囲いまで進める資料はないので、最後の五手はこのサイトで補いました。玉が銀をよけて4八、3九を通って2八へ歩き、その間の後手の二手は、同じ資料がその局面で別の先手の形に対して指している手です。
一手ずつ進めるか、再生を押してください。
指し手をタップするとその局面に飛びます。盤を選ぶと矢印キーも使えます。
二十七手、そのうち先手の手は十四手です。飛車は2六に浮いたままで、先手は交換した歩を持っているので、玉頭が危なくなれば2七に打てます。玉が3九で止まることも多い、と ja.wikipedia と shougi.jp は書いています。
何に強いか
柔軟さです。2筋に自分の歩がないので、二歩にならずにそこへ歩を打てます。2七に歩を打てば普通の片美濃囲いになる、と ja.wikipedia は書いています。横からの攻めに対してはやはり美濃囲いで、3八の銀と4九の金が互いに支え合っています。
どこから崩れるか
玉頭です。2筋に先手の歩がないので、その筋からの攻めは歩にさえぎられずに玉まで届きます。ja.wikipedia は玉頭が片美濃囲いよりはるかに弱いとし、ゼロから始める将棋研究所はとても薄いと書き、将棋ウォーズは頭が寒そうだとしています。本美濃より金も一枚少ない形です。
いつ組むか
早い段階で飛車先の歩を交換し、そのあと飛車が2筋を離れて働く将棋です。ja.wikipedia はひねり飛車を挙げていて、升田幸三は飛車を7七に置いてこの形に囲い、加藤一二三や中原誠と戦いました。ゼロから始める将棋研究所は陽動振り飛車を、shougi.jp は相掛かりからひねり飛車になる将棋を挙げています。ひねり飛車がほとんど先手の戦法なので、この囲いもほとんど先手のものです。2七に歩を戻せば片美濃囲いです。
盤の上で組んでみる。
アプリのレッスンでは玉を一手ずつ美濃囲いへ歩かせ、検討では、流れが変わったときに組んでいた囲いの名前を示します。